私が28歳くらいの時、診察室で主治医を前に泣いたことがあった。
一番キラキラしているはずの20代、私はずっと恋愛に悩んでいた。
19歳で難病になり、薬で支えられている体。
将来の妊娠を考えるとリスクが大きかった。
だから私は交際に踏み切る前に、
自分の病気のこと、将来のリスク、妊娠が難しいことを伝えるようにしていた。
最初は「それでもいい」と言われて交際をスタートする。
でも2~3年経つと「やっぱり将来子供がほしい」で終わってしまった事があった。
だから主治医を前に泣いた。
「私の体は普通じゃないから。
普通は恋愛して結婚して妊娠して、、でも私はそうじゃないから」って泣いた。
主治医は私に優しく言った。
「「普通」ってなんだ?
結婚して子供ができて、それが「普通」なのか?
子供ができなくても幸せな夫婦はたくさんいるぞ」って。
私は泣きながらもちょっと我に返った。
あれ?「普通」ってなんだっけ?
自分が勝手に決めていた「普通」、
こうじゃなきゃ幸せじゃない、って勝手に自分で決めていただけ。
確かに自分の周りでも、子供がいなくても幸せな夫婦はいる。
考えてみたら、幸せのかたちはいろいろあっていい。
それが見えなくなってしまっていただけだった。
とは言え、その頃の私がすぐに気持ちを切り替えられたわけではないけれど、
主治医が言った「普通」ってなんだ?の言葉は
病気のことに限らず言えることであり、ふと考えさせられる深い言葉だ。
普通はこうなのに。。
あなたにも、勝手に自分で決めている「普通」ないだろうか。
それに気付くことができたら、心が少し軽くなるかもしれない。

コメント